Yano residence
邸宅の調度品からインスパイアした、玄関から室内へ来客者を誘う抽象的なアートワーク。

真っ白な漆喰の壁とコントラストを成す、贅沢に使用された欅、檜、杉などの木材。別荘として建てられた平屋一戸建。玄関ポーチに設置する為のアートワークが求められた。
漆喰と美しいコントラストを成す木材、格子状の建具、室内で纏められた調度品のベージュ、ブルー、ネイビーのカラーパレット。これら建物全体を包む素材からインスパイアされ、アートワークを制作した。

玄関はL字のカーヴになっており、来客者は玄関を開けると右手側へ上がり、廊下を進む事となる。これらの動線を活かし、更に来客者を室内へ、つまり右手側へと歩を進めるに役立つアートワークの構成を考えた。

格子状の建具、建築の柱と梁の直交した美しさ、調度品のカラーパレットを基本にそれらを抽象化し、レイヤーを何層にも重ねた。最後に配されたレイヤーをダイナミックに変形させ、キャンヴァスの左側を起点とし、右方向へ向けてダイナミックな流れが発生する視覚効果を得た。これによって来訪者は、ダイナミックな流れに誘われて、玄関の上り口である右方向への歩を容易にする。

プリントはILFORD社のファインアートキャンヴァスに、広域な色彩表現が可能であるジークレープリントにて行った。作品には証明書が同封された。








